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 勝ち上がれ!未来のなでしこ達
〜広野町 ふたば未来学園高等学校 女子サッカー部〜



 Jヴィレッジに程近い広野町サッカー場に監督の指導と部員達の声、ボールの音が響く。次々と練習メニューをこなしていく彼女達の目は終始真剣。男子サッカー部との試合形式を4回ほど挟み、更にダッシュトレーニングでもスピードが落ちないスタミナを見せてくれた。

 富岡高校と合同でのスタート

 学校の創立と共に創部した女子サッカー部の当初はメンバーが足りず、富岡高校との合同チームで試合に臨む日々。昨年度にやっと12人が揃って単独参加できるようになり、今年の1月には、創部3年目で東北高校新人サッカー選手権で準優勝した。キャプテンの朝倉ちほさん(3年)は「部員が3人しかいない時期もあってとても不安だった。昨年入った10名がとても頑張ってくれて、新人戦で私達の活躍を見て入部を決めた新入生もいたと思う」と話す。
 今年も10名の入部があり、総勢22名に。部員数を心配せずに試合が出来る喜びと同時に、キャプテンとしてチーム全体への心配りを求められ、朝倉さんは身が引き締まる思いだという。

 様々な場所からサッカーの為に

 部員の半数は、地元のいわき市や双葉郡から通っているが、その他は県内各地から、遠くは山形県からも入学して寮生活を送りながら勉学や部活動に励んでいる。ほとんどの部員が小学生からサッカーに親しみ、女子クラブが無い地域では男子に混じって参加していた部員もいる。
 ふたば未来学園のトップアスリート系列で、実技選抜試験をくぐり抜けてきた部員達。男子サッカー部との練習試合では体格差もあり得点には至らなかったが、諦めずに食いついていく姿は頼もしい。激しい練習を淡々とこなす体力は、一朝一夕に身に付いたものでは無いと納得した。

 広野町でサッカーが出来る幸せ

 地元から通っている部員の一人は、震災当時小学4年生。幼稚園の頃から始めたサッカーを、避難先や引っ越し先のクラブに入って続けた。「どこへ行ってもサッカーがあれば友達になれる」と、心の支えになった。
 昨年、家族で広野に戻り、ふたば未来学園へ入学。今では主力選手としてチームの柱となっている。
 創部以来、合同チームとして共に戦ってきた富岡高校が昨年休校になった事に触れ、「富岡高校の想いを引き継ぎ、全国大会で勝利すること、それが今の私達の目標です。」迷いなく言い切る朝倉キャプテン。
 県大会そして、東北大会の制覇へ着実に駒を進めるべく、今日も練習に汗を流している未来のなでしこ達を応援していきたい。

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