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夢を形にして楽しく生きる大人の姿を子供達に魅せていく
〜相馬復興サイクリング実行委員長 鈴木一弘さん〜


 

   鈴木一弘さん

4月はじめの松川浦。自慢のロードバイクと共にサイクルウエアに身を包んだ鈴木さんが登場。この日は5月26日に開催される「第2回相馬復興サイクリング」のエントリーを翌日に控え、大会を開催するに至った経緯と大会の意気込み、そして未来のお話を伺いました。

編:福興浜団は、もともとご遺体の捜索が目的の団体ですよね。

今でも捜索活動を続けています。津波にあった当初、原発事故の影響でなかなか自衛隊も警察も来てくれなかった。家族を探すには自分達が動くしか無かったんです。捜索と津波被害に遭った家の片付けが通年の活動です。近所の友人や関東、遠くは静岡から来てくれています。最初は原町区、次は小高、浪江、宮城県の山元町、今は大熊町にも行きます。

編:震災の少し前から自転車を始められたばかりだったとか。あの年の春はどう過ごされていたのですか。

じっとしていても気が滅入る日々でしたから何か体を動かしたくて自転車に乗ってみました。最初は「こんな時に何をしてるんだ」と非難されるのではないかと思っていましたが、周りから「走っている姿に元気付けられた」という声をかけていただきました。自転車店の今野さんや他のサイクル仲間と市の内外を走っていましたが、震災の翌年に相馬〜南相馬間の常磐道開通プレイベントとして、普段は自転車では通れない高速道路を走り、2014年の宮城県の山元から双葉郡浪江町までの開通記念サイクリングも企画・運営しました。

編:高速道路を自転車で走るんですか!発案はどなたですか?

特に誰ともなしに、自転車好きの仲間同士で漠然と夢の話をしている中で出てきました。最終的にNEXCO東日本さんと、スポーツイベント運営のノウハウに強い福島民報さんの協力を得て、通過する市町村の首長さんまで参加していただきました。

編:高速道路の次は相馬を中心とする一般道路での開催に移行したんですね。

宮城県丸森町やいわき市など、他のサイクリングイベントにも参加して参考にしながら「安全で」「楽しい」大会の開催を今度は自分達の力だけで企画。それが「0回」という100名だけの準備会です。そこで手応えを感じ、昨年の秋に第1回の相馬復興サイクリングを開催しました。

編:昨年の春には松川浦大橋も開通したので、いいコースになりましたね。

エントリーを開始したらあっという間に540名の定員が埋まり、北は秋田、南は香川県からの参加者が集まりました。みなさんには素晴らしい景色や起伏に富んだコースの楽しさ、海苔汁やおこわなど様々なエイド(補給食)を味わい、復興の様子を自転車のスピードでしっかりと感じていただけるコースを設定したのですが当日はあいにくの台風で泣く泣くロングコースを中止。ショートコースのみの開催になったのが残念でした。

編:今年こそ晴天に恵まれるといいですね

沢山の大人の人達が自分の町に来て楽しんでいる姿を、特に子供達に見て欲しいですね。毎年沿道のみなさんに応援してもらえるイベントにして、将来的には南相馬のコースをもっと広げていけたらと思っています。


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