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ReFrutsの果樹園「キウイの国」

〜株式会社ReFruits 代表取締役 Haraguchi Takuya 原口 拓也さん〜


大熊町下野上にある果樹園「キウイの国」では、来月の収穫を控えたキウイが鈴なりに実っています。苗から実を結ぶまでに3年かかり、営農として軌道に乗せるには最低7年かかると言われていキウイ栽培。かつて「大熊町といえば美味しい梨とキウイ」と言われていたこの地に移住、自社農園で初の収穫を迎える原口拓也さんにお話を伺いました。

 出身は大阪で、和歌山県の大学でシステム工学を学んでいました。在学中にコロナ禍で授業の休講が続き、2ヶ月ほどみかん農家でアルバイトをした事がきっかけで農業へ強く惹かれ、次第に「もっと農業を知りたい」と北海道から沖縄まで各地で農業研修を重ねていました。そんな時、友人からの誘いで大熊町主催で学生参加型の復興企画「おおくまハチドリプロジェクト」に参加。震災後の東北の現状を確かめ、農業で自分にできることは無いかと考えていた事もあって、この町を初めて訪れました。そこで出会ったのが「おおくまキウイ再生クラブ」です。2019年から立ち上がった任意団体で、震災前に町の特産だったキウイの栽培を再開・再興する為に町内外のメンバーが力を合わせています。2022年に大学を1年休学して和歌山県でみかんの栽培研修をしながらキウイ再生クラブの活動に積極的に参加しました。そんな中で、キウイ栽培の顧問をしていた「フルーツガーデン関本」の関本元樹さんとお会いして、関本さんがつくったキウイを食べた時、その甘さと美味しさに国産キウイの可能性を感じ、自分もこんな素晴らしいキウイを大熊町で作りたい、この町でのキウイ生産を取り戻したいと思いました。

  震災前、大熊町でのキウイ生産量はおよそ100トンでした。目標として同程度の規模を目指し、起業する事を決めました。収穫までの無収入期間を補う為に2023年に浜通り地域の若手起業家を支援する「HAMADOORIフェニックスプロジェクト」の第三期生に応募して採択され、その年の10月にキウイ栽培と加工販売を行う「株式会社ReFruits」を創業し、現在5人が在籍しています。梨畑だった場所を除染の為に抜根し表土を剥ぎ取った状態の1.5ヘクタールの更地を開墾し、土壌改良を行い、苗を植えるところから始めました。労力的には大変でしたが、関本さん他たくさんの方々の応援があって収穫までたどり着く事が出来そうです。今年の予想収穫量は約500キロ。小さな一歩ですが、来年には2トンの収穫を目指して苗を育成中。一本一本を観察してデータ化したり、水やりをコンピューターで制御したりするなど、システム工学部での学びも農業に活かしています。町内外でのイベント開催や収穫期以外でも買えるキウイを使ったお菓子の開発・販売を通して「大熊町とキウイ」のPRも行っています。今年の11月は初の収穫祭を開催しますので多くの方に来ていただきたいです。

 大熊町に関わっていく中で知り合った女性と昨年結婚して今年、息子が生まれました。息子が幼稚園に入る頃には「フルーツの香り漂うロマンの里・大熊」を見せてあげられるようになっていたいですね。



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